美容師が不足しているのは本当?その3つの理由

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国家資格でもあり、一生困らない職業であるはずの美容師ですが、業界では人手不足が深刻になっています。花形の職業である美容師業界でどうして人手が不足してしまうのでしょうか。今回は、「美容師が不足しているのは本当?その3つの理由」と題して美容師という職業と、それぞれのサロンを取り巻く業界の特色を紹介していきます。

どのくらい足りない?美容師不足が進む業界の実態

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人手不足という言葉を聞くと、美容師という職業を希望する全体数が減少している印象をもたれるかもしれませんが、実はそうではありません。ここ数年の推移を見ても、美容師として働き始める方は年間約8000人以上増加しています。では、なぜ業界で美容師不足が深刻化しているかと言うと、サロンの開業数が年間約3000軒のペースで増加しているためです。また、美容師として働き始めたものの3年以内での離職率が80%とも言われており、アシスタントやスタイリストが定着しない大きな原因となっています。

美容師が不足していまう3つの理由

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国家試験を突破している方は全国で120万人を超えるとも言われていますが、なぜ美容師として働かない、3年以内に離職するという選択をするのでしょうか。ここからは美容師が不足するという業界の問題を引き起こしている原因として、美容師を取り巻く環境について3つの事柄を紹介します。

アシスタントという待遇への不満

美容師という仕事には、アシスタントとトップスタイリストの待遇の差が大きいという特徴があります。一例としては、アシスタントはお客様と接するのはシャンプーなどの補助だけなのに対し、スタイリストはお客様への提案からカットまでができる。また、地域差こそあるもののスタイリストの給料は10万円〜15万円程度であり、ギリギリの生活を強いられるという側面もあります。こういった待遇の違いで、退職してしまう方も少なくありません。

雇用体制が整っていないサロンの存在

先ほども触れましたが、サロンは年間に3000軒ほど増加し続けています。時間にすると3時間に1軒のサロンが開業しているとされ、すべてのお店がしっかりとした雇用体制を整えられているわけではないという問題もあります。大手と個人経営でも雇用に大きな差が生じ、必ずしも満足な条件で働けるわけではないという背景もあります。

思っていたよりもキツい作業

花形の職業であり、憧れを抱いて始める美容師が多いものの実施に勤めてみると、精神的、身体的な負担の大きさについていけない方も少なくありません。せっかくある程度の時間を費やし、成長させようとするサロンの思惑がある一方で、体が言うことをきかなくなる方が多く、業界として人手不足という問題が顕著になっています。1日12時間ほどの営業時間をお客様と向き合い続けるのは、思いの外ストレスの大きな作業のようです。

まとめ

美容師として勤め始める方の数は減少していないにも関わらず、サロンの出店数と離職率の高さを主な原因として業界全体としては人手不足という問題を抱えてしまっています。また、実際に現場に出て働き始めた際のギャップが大きく、不満を募らせてしまうことが離職率を上げてしまう要因になっています。業界としては、労働環境の改善などを図っていかない限り、美容師不足という問題の解決は難しいと言えるでしょう。