「寒い冬でも手荒れに負けるな|現役美容師が教える対処法や心構え」

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寒い冬に、特に美容師に降りかかってくる問題が「手荒れ」です。全国の美容師の方々の多くが悩んでいるこの問題に、手荒れに実際に悩んでいながら、スタイリストとして現在も渋谷の第一線で働く美容師さんに取材を実施して話を聞いてきました!

美容師アシスタントの方など、水周りの仕事が多い方など、スタイリストになるまでに手荒れで美容師を諦める前に、一度先輩の知識や対処法を知っておきましょう。

今回の取材は渋谷で働く女性スタイリスト「K・S」さん

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恥ずかしいからということで、匿名での取材にはなりましたが、とっても「濃い」話を聞くことができました!今現在手荒れに悩んている方や、手荒れで美容師を続けようか悩んでいるという方など、同じ境遇でも諦めずにスタイリストとして現在も第一線で働いている声を聞いてきました!

「K・S」さんの美容師を始めてからの手荒れの経緯について

 

Q_手荒れをしてきたのはいつころからでしょうか?

 

私が手荒れをしてきたのは美容師に入ってから割とすぐでした。シャンプー練くらいしか入っていない時から荒れてきて、先輩の美容師に「お前そんなんじゃ、この先やっていけないぞ」と言われたのを覚えています。そこからアシスタント時代はほとんどひどい手荒れに悩まされました。

 

Q_手荒れしてきた当初はどのようなことが主な原因だと思いますか?

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基本的にシャンプーをすると手の油分がどんどん流されていくんです。その手を保護する役割の「油分」がない状態で、ブローなどで手が「乾燥」をすることによってさらにカサカサになっていきます。それが常に続く状態など、切れ目が入ってくるので放置していたら「手荒れ」という状態になりました。

なので、シャンプーをする際には「手袋」を着用した通称「てぶシャン」をすることにしました。手袋をしてシャンプーをするので、水には濡れませんし、お客様には手袋をしているようには感じられないくらいに上達をすることよって「努力」でカバーをしたのを覚えています。

そのときに使っていた手袋は岡本ハイパービューティーグローブロングSというもので、つれないし、マッサージもできるので助かりましたね。

Q_手荒れ初期に対処した方法などがあれば教えて下さい。

 

私はクリームを塗って綿手袋をすることで、とにかく保湿をしていました。また今働いているサロンのオーナーも手荒れがひどいのですが、そのオーナーは、綿手袋だといろんなところが汚れてしまうので、その上からさらにゴム手袋をしていました。

またかゆみがひどい時には、寝ている時に掻かないように手を縛ってもらったこともあったと言っていましたね。私もアシスタントの時は綿手袋などをしていたので、重度の手荒れと言ってもいいくらいひどく荒れていましたね。

 

Q_手荒れが重度まで行ったのに改善をすることができたのはなぜでしょうか?

 

以前勤めていたサロンのヘッドスパクリームが、自分には合わなかったということがあります。今は違うサロンに移ったので現在はスパをしても荒れなくなりました。また、スタイリストになってからそこまでシャンプーやヘッドスパをすることが少なくなったということが理由の一つだと思います。

 

Q_手荒れをしてきて最初に辛いことはどんな事ですか?(営業、私生活等)

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まず、ポケットに手が入れられない事が本当に辛かったです。携帯を出す動作だけでも億劫に感じてしまいました。日常生活では、食器の洗い物や顔を洗うことが水にどうしても触れてしまうので、いちいち手袋をするのが大変ということもあります。

また、これは余談ですが、友達とじゃんけんをするときに「グー」を出そうと思ったのですが、傷が割れてしまうので出すことができないときは本気でこのままじゃ「やばいな」と思いました。

「K・S」さんの手荒れのケアについて

 

Q_手荒れについて現在どのような対処をしているのか教えてください

 

現在はスタイリストになりそこまで手荒れはひどくありませんが、やはりハンドクリームで保湿をすることは大切だと思っています。保湿をしないと手の油分が失われて行きますのでそのままドライなどに入ると非常に辛いです。そのために保湿をしっかりとしています。

 

Q_手荒れをしてきて病院に行ったことなどがありますか?あればその時にどのくらいのタイミングで病院に行きましたか?

 

私の場合は手荒れが手首よりも上に広がってきたときに、何もしていなくても「痛い」という状態だったことがあるんですね。その時に本当にまずいなと感じて病院に行きました。その時にはヒルドイド(保湿剤)とステロイド(ホルモン剤)を処方してもらい、本当に辛い時はやはり「薬」をきちんと使うことも大切だと思っています。

ステロイドに関してはホルモン剤なので、副作用があります。主には色素沈着や皮膚が薄くなったりする事です。そのために使用には注意をする必要が出てきます。なので、初めて処方される時は、先輩に相談をするかしっかりと病院の先生に使用方法を確認した方がいいですね。

 

Q_普段の営業中に行えるケアがあれば教えてください

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美容師が特に気をつけなければいけないことが「ワックスをしっかりと落とす」ことです。ワックスをちゃんと落とさないと手荒れは悪化します。また、ハンドクリームは常に携帯して、時間があったらすぐに塗るという癖をつけたほうがいいと思いますね。常に素肌を外気にさらさないで、クリームの膜でおおってガードをすることを意識していました。

Q_今までに試したケアの方法など、どんなことをして手荒れと向き合っていましたか?

 

実は人から聞いた話ですが、「痒い」って感覚って人間にはないらしいですね。「痒い」っていうのは「痛い」の弱いバージョンみたいな感じなんです。なんで「これは痛みだ」と思ってこれくらい耐えられないで美容師にはなれないと思っていました。精神的なところではこれが美容師にとっては当たり前だと思っていたので気持ちが弱くなるということはありませんでしたね。

私がケアでよく使っていたのは、水に患部が濡れると痛いのでケアリーブを貼っていたり、一回だけ水絆創膏を使ったこともありました。でも、水絆創膏は本当に塗るとき痛みがすごい強いので、使用するときは覚悟してください(笑)本当痛いです。。あとはハンドクリームをしっかりと塗ることですね。

Q_現在手荒れに悩んでいるアシスタントさんなどにアドバイスをお願いします。

 

本当に手荒れは美容師の職業病なので、アシスタント時代は辛いことが多いと思います。でもスタイリストになれはシャンプーの回数も格段に減るし「水に触れる機会」がグッと減るんです。私自身、今も完全に手荒れが治ったということではありませんが、職人の手というか努力の証だと思うので誇れることだと思いますね。

あんまり綺麗な手でなくとも、この手でお客様を綺麗にできるのは自分の職業、美容師だけですから。今辛くても、諦めなければきっと「美容師やってて本当に良かった」と思える日が必ずくるので、自分に負けずに頑張って欲しいです。

 

手荒れに負けるな!なんでもない日々の努力が実る日まで

美容師という職業柄「手荒れ」がひどくなると練習をするのも「おっくう」になる日もあると思います。でも、日々の積み重ねでしか「技術」は上達しません。他の誰かが練習してない日にこそ練習を。その積み重ねでしか一人前にはなれないと「K・S」さんも言います。

そんな日々にきっと光が刺す日が来るはずです。手荒れに負けないで!先輩美容師「K・S」さんの対処や心構えを見て、もし今手荒れが辛くて「辞めよう」と思っているなら、先輩の対処法や心構えを勉強してみましょう。